大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)1063 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人芦田浩志の上告趣意第一点は、単なる訴訟法違反の主張であり(なお、原

審第二回公判調書〔記録五七丁〕によれば、弁護人は控訴趣意書記載のとおり弁論

し、これに対し検察官は論旨は理由がないとの意見を述べ、裁判長は結審した旨の

記載があること、右控訴趣意書には所論のような証人申請の記載があり、これを陳

述したことにより、右証人申請がなされたものと認むべきことは、所論のとおりで

ある。しかし右証人申請には刑訴三九三条一項但書、三八二条の二所定の疎明がな

された形跡はなく、また、右裁判長の弁論終結、すなわち、証人採否の決定がなさ

れないで弁論が終結されたのに対し、弁護人は何ら異議の申立をした形跡のない点

からみると、右証人申請に対しては前示の疎明がないために不適法な申請として採

否決定の要がないものとせられたか、ないしは弁護人において、右一旦なした証人

申請を抛棄したものと認めるかのいずれかであつたものと解するを相当とするから、

所論の違法は存しない〔昭和二九年(あ)一一四九号同年七月一七日第二小法廷決

定参照〕。)

同第二点は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三三年一〇月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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